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 東京五輪の大会組織委員会は今月26日から始まる聖火ランナーによるリレーを見送る方針を固めた。政府関係者らが明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、国際オリンピック委員会(IOC)が22日、五輪開催時期の延期を含めた検討を4週間をめどに進めると明らかにしたことを踏まえた。大会は米国の競技団体などから延期の要望が相次いでおり、今夏の通常開催は困難な情勢となってきた。

 7月24日開幕予定の東京五輪が仮に延期になる場合、どの程度延期するかによって課題も変わってくる。

 年内での延期なら、秋以降になることで酷暑を避けられる。すでに代表に内定した選手がスライドして参加できる見通しが高く、選手選考への影響も最小限に抑えられるとみられる。ただ、新型コロナウイルスの影響が世界的に収束しているかどうかという課題がある。欧米スポーツが再開していた場合、巨額の放映権料でIOCを支える米テレビ局NBCが五輪の視聴率の低迷を憂慮し、難色を示す可能性もある。

 1年延期だと、21年夏には福岡市で水泳の、米国で陸上の世界選手権がそれぞれある。会場確保も大きな問題で、五輪の会場の多くはイベントや展示会で人気のため、これから確保できるかは不透明。ホテルやバス、ボランティアなどの確保も同様だ。大会後、マンションとして一般分譲される東京・晴海の選手村は2023年3月が入居予定で、すでに契約を済ませた人もいる。入居がずれ込めば、契約者の生活に影響を与えかねない。ただ、大会組織委員会の人件費と同様、2年延期に比べれば影響は抑えられる。

 2年延期の場合、会場が比較的確保しやすいとみられている。22年は2月に冬季五輪、11~12月にサッカー・ワールドカップはあるが、夏場には重ならない。ただ、最も大きな影響を受けるのが選手だ。20年に年齢的なピークを迎える選手もおり、一度つかんだ代表の切符を失う選手が出る可能性もある。